creator Layer

高木奈美さんの対話の構造化 | nowhere HAYAMA100-08 (ANOMI Note Edition)

【呼び名】奈美さん、なみさん

漁師さんや農家の方のために私ができることって、食べ方の提案だと思うんです。

■背景(いまの活動・生き方にいたった経緯)

横浜で共働きのサラリーマン時代、料理はほとんどせずお惣菜を買って帰る主婦だった
夫の海外転勤を機に仕事を辞め、5歳の息子とともにミラノへ。家族全員イタリア語ゼロからのスタート。
言語も文化もわからないストレスの中、「食べることだけが幸せ」という状況で本場イタリア料理を口にし、震えるほどの感動を体験。
料理学校には通わず、テレビの料理番組を見ながら真似し、現地の奥様たちから教わりながら、食べて覚え、身体で覚えた。
その後ロンドンへ転勤。食材に戸惑う駐在員妻たちにイタリア料理を教えはじめ、「教えるってこういうことなんだ」と学んでいった。
帰国後は葉山のマンションで生活をスタート。漁師・農家と仲良くなるうちに「葉山食材×イタリアン」という自分のスタイルが定まっていった。
2016年頃から英国オリンピックヨットチームのボランティアに関わりはじめ、5年間にわたって食まわりのサポートを続けた。
そのボランティア仲間4人が、のちの「葉山夏みかんプロジェクト」のコアメンバーになる。

■目的(活動を通じて実現したいこと・実態として何をやっているか?)

見過ごされているものから、美味しさを届けつづける人。

「料理嫌い」だったからこそ難しくない提案ができる——難しいことを教えられないことが最大の武器になっている
葉山でとれるもの、捨てられているものに「食べ方」を与え、食べ手に届くレシピに変換する
子供たちが食材と直接向き合う体験をつくることで、食と地域への愛着が生まれる場を開く
低利用魚・夏みかんなど、見過ごされていたものを活かし、地域の食の循環を動かす

■位置付け(目的に対して具体的にしてきたこと)

長久保晶さん(葉山唯一の女性漁師)と連携した毎週水曜定期便(魚+湘南国際村の野菜)
telacoyaでのお魚さばき教室(月1回×幼稚園・小学校)
英国オリンピックヨットチームボランティア(2021年まで5年間)
葉山夏みかんプロジェクト(主婦4人チームで2年目)

■エッセンス(対話の中で印象的だった言葉や場面)

〈食べることだけが幸せ〉

「食べて、喜んで、みんなでつながりあう。」

〈痛くしてごめんね〉

「痛くしてごめんね、でも美味しく食べるからね」って言いながら切っているんですよ。本当に美味しそうな顔して食べるんです」

〈サザエの克服〉

「枝豆がきっかけになったんですよね。(中略)子供たちが直売所やスーパーでサザエを見ると、『お母さん、私、サザエをさばけるから買って』って言うようになったって。その話を聞いて、私も晶さんも泣きそうになりましたね」

〈捨てられていた夏みかん〉

「葉山全体が本当に夏みかんという名産を使って、一人一人がメニューを持っててもいいぐらいだと思っていて。(中略)皆さん、『本当に美味しくつくらせてもらいました』って言ってくれて」

〈食べ方の提案が私にできること〉

「漁師さんや農家の方のために私ができることって、やっぱり食べ方の提案だと思うんですね。それができて、子供たちの笑顔が見れたのがすごく嬉しかったです」

■コア(根底にある思い・願い)

捨てられていたひじきが、サラダになった。

苦いと嫌われていたサザエが、

子供たちのおかわり一番になった。

ボタボタと庭に落ちていた夏みかんが、

たくさんのお店でメニューになった。

食べ方を変えれば、世界が変わる。

——難しいことは、何もしていない。

だから、あなたの手も動き出す。

一言でまとめると:「美味しくなれるものを、見逃さない。それが、人と場所をつなぎ直す。」

■課題(まだ見ぬ壁/乗り越えるべき問い)

4人の主婦でできることの限界——夏みかんは把握しているだけで何十倍もある
漁師の魚が地域に届くルートがない——葉山に魚屋がないという構造問題
気候変動・海洋問題に対して一般人に何ができるか、という問いの宙吊り
夏みかんマップ・給食連携・配布ステーション構想を、4人の手でどう実現するか

■構造化から見えてくる人物像(ANOMI's Insight)

高木奈美さんという人:「見過ごされているものを、誰でも手が届く美味しさに変換する人」

①「料理嫌いという武器」:「特別に料理学校とかに行ったわけではなくて」「難しいことを教えられない」——この言葉を奈美さんは謙遜として言っているが、実はここに奈美さんの核心がある。専門家ではないから、誰でも「できそう」と思える提案ができる。サザエ×枝豆の発想も、夏みかんをカレーにかけるだけという提案も、全部この線上にある。

②「捨てられているものへの眼差し」:低利用魚、夏みかん、老木——奈美さんが向かっていくのは常に「見過ごされているもの」だ。「美味しくなれるものを大事にしたい」という言葉は、食材だけでなく、葉山という場所そのものへの眼差しでもある。

③「泣きそうになった瞬間」:子供が「さばけるから買って」と言い出したとき、奈美さんと晶さんは泣きそうになった。この感動の質が、奈美さんの動力源を示している。食べ方を伝えることの先に「子供が変わる瞬間」がある——そこに触れるたびに、奈美さんはまた動き出す。

zone

creator

isTissueStyle

true

body

  • 【呼び名】奈美さん、なみさん
  • 漁師さんや農家の方のために私ができることって、食べ方の提案だと思うんです。
  • ■背景(いまの活動・生き方にいたった経緯)
  • - 横浜で共働きのサラリーマン時代、料理はほとんどせずお惣菜を買って帰る主婦だった
  • - 夫の海外転勤を機に仕事を辞め、5歳の息子とともにミラノへ。家族全員イタリア語ゼロからのスタート。
  • - 言語も文化もわからないストレスの中、「食べることだけが幸せ」という状況で本場イタリア料理を口にし、震えるほどの感動を体験。
  • - 料理学校には通わず、テレビの料理番組を見ながら真似し、現地の奥様たちから教わりながら、食べて覚え、身体で覚えた。
  • - その後ロンドンへ転勤。食材に戸惑う駐在員妻たちにイタリア料理を教えはじめ、「教えるってこういうことなんだ」と学んでいった。
  • - 帰国後は葉山のマンションで生活をスタート。漁師・農家と仲良くなるうちに「葉山食材×イタリアン」という自分のスタイルが定まっていった。
  • - 2016年頃から英国オリンピックヨットチームのボランティアに関わりはじめ、5年間にわたって食まわりのサポートを続けた。
  • - そのボランティア仲間4人が、のちの「葉山夏みかんプロジェクト」のコアメンバーになる。
  • ■目的(活動を通じて実現したいこと・実態として何をやっているか?)
  • **見過ごされているものから、美味しさを届けつづける人。**
  • - 「料理嫌い」だったからこそ難しくない提案ができる——難しいことを教えられないことが最大の武器になっている
  • - 葉山でとれるもの、捨てられているものに「食べ方」を与え、食べ手に届くレシピに変換する
  • - 子供たちが食材と直接向き合う体験をつくることで、食と地域への愛着が生まれる場を開く
  • - 低利用魚・夏みかんなど、見過ごされていたものを活かし、地域の食の循環を動かす
  • ■位置付け(目的に対して具体的にしてきたこと)
  • - 長久保晶さん(葉山唯一の女性漁師)と連携した毎週水曜定期便(魚+湘南国際村の野菜)
  • - telacoyaでのお魚さばき教室(月1回×幼稚園・小学校)
  • - 英国オリンピックヨットチームボランティア(2021年まで5年間)
  • - 葉山夏みかんプロジェクト(主婦4人チームで2年目)
  • ■エッセンス(対話の中で印象的だった言葉や場面)
  • 〈食べることだけが幸せ〉
  • **「食べて、喜んで、みんなでつながりあう。」**
  • 〈痛くしてごめんね〉
  • 「痛くしてごめんね、でも美味しく食べるからね」って言いながら切っているんですよ。本当に美味しそうな顔して食べるんです」
  • 〈サザエの克服〉
  • 「枝豆がきっかけになったんですよね。(中略)子供たちが直売所やスーパーでサザエを見ると、『お母さん、私、サザエをさばけるから買って』って言うようになったって。その話を聞いて、私も晶さんも泣きそうになりましたね」
  • 〈捨てられていた夏みかん〉
  • 「葉山全体が本当に夏みかんという名産を使って、一人一人がメニューを持っててもいいぐらいだと思っていて。(中略)皆さん、『本当に美味しくつくらせてもらいました』って言ってくれて」
  • 〈食べ方の提案が私にできること〉
  • 「漁師さんや農家の方のために私ができることって、やっぱり食べ方の提案だと思うんですね。それができて、子供たちの笑顔が見れたのがすごく嬉しかったです」
  • ■コア(根底にある思い・願い)
  • 捨てられていたひじきが、サラダになった。
  • 苦いと嫌われていたサザエが、
  • 子供たちのおかわり一番になった。
  • ボタボタと庭に落ちていた夏みかんが、
  • たくさんのお店でメニューになった。
  • 食べ方を変えれば、世界が変わる。
  • ——難しいことは、何もしていない。
  • だから、あなたの手も動き出す。
  • 一言でまとめると:「美味しくなれるものを、見逃さない。それが、人と場所をつなぎ直す。」
  • ■課題(まだ見ぬ壁/乗り越えるべき問い)
  • - 4人の主婦でできることの限界——夏みかんは把握しているだけで何十倍もある
  • - 漁師の魚が地域に届くルートがない——葉山に魚屋がないという構造問題
  • - 気候変動・海洋問題に対して一般人に何ができるか、という問いの宙吊り
  • - 夏みかんマップ・給食連携・配布ステーション構想を、4人の手でどう実現するか
  • ■構造化から見えてくる人物像(ANOMI's Insight)
  • 高木奈美さんという人:「見過ごされているものを、誰でも手が届く美味しさに変換する人」
  • ①「料理嫌いという武器」:「特別に料理学校とかに行ったわけではなくて」「難しいことを教えられない」——この言葉を奈美さんは謙遜として言っているが、実はここに奈美さんの核心がある。専門家ではないから、誰でも「できそう」と思える提案ができる。サザエ×枝豆の発想も、夏みかんをカレーにかけるだけという提案も、全部この線上にある。
  • ②「捨てられているものへの眼差し」:低利用魚、夏みかん、老木——奈美さんが向かっていくのは常に「見過ごされているもの」だ。「美味しくなれるものを大事にしたい」という言葉は、食材だけでなく、葉山という場所そのものへの眼差しでもある。
  • ③「泣きそうになった瞬間」:子供が「さばけるから買って」と言い出したとき、奈美さんと晶さんは泣きそうになった。この感動の質が、奈美さんの動力源を示している。食べ方を伝えることの先に「子供が変わる瞬間」がある——そこに触れるたびに、奈美さんはまた動き出す。

metadata

source

ANOMI Note / Dialogue with Macorin

author

高木奈美

project

nowhere HAYAMA100

number

08

この概念は「もう一人の僕」の思考の一部として統合されています。

ANOMIと対話する
高木奈美さんの対話の構造化 | nowhere HAYAMA100-08 (ANOMI Note Edition) | Synchro Worldview