佐野秋次郎さんの対話の構造化 | nowhere HAYAMA100-30 (ANOMI Note Edition)
【呼び名】あきじさん
決められたルールのなかでも、できることって、じつはたくさんあるんですよ。
■背景(いまの活動・生き方にいたった経緯)
■目的(活動を通じて実現したいこと・実態として何をやっているか?)
「やりたい」が叶うよう、ルールの余白を耕している人。
■位置付け(目的に対して具体的にしてきたこと)
■エッセンス(対話の中で印象的だった言葉や場面)
〈一番苦手な人が、基準だった〉
「一番自分が苦手とする人が基準だったから、世の中の人はみんな良い人に見える(笑)」——父親に気に入られるため、相手が何を求めているかを子供の頃から考え続けた。「気に入られるにはどうしたらいいんだろう?」という問いが、あきじさんの対人力の原点だ。苦手な人を基準にしたから、誰とでもやれる。
〈できそうもないを、できるかどうか確かめる〉
「できそうもないことをできそうもないなんて、誰でも言える」——先輩のこの言葉を受け取り、「やりたいことができるように、ルール的にも説明がつくやり方を見つけていく」という仕事の仕方が生まれた。あきじさんにとって、ルールは壁ではなく地図だ。
〈「公益上必要と認められる場合」を、うまく利用する〉
「『定めるもののほか、公益上必要と認められる場合は○○することができる』という但し書きがあったりすると、それはうまく利用しますよね(笑)」——笑いながら言うこの一文に、あきじさんのスタンスが凝縮されている。グレーゾーンを知っていて、怖がらない。
〈仕事って、人間がやるものだ〉
「最終的には、仕事って人間がやるものだと思っているんです。人間力の本質はどこかにあるんじゃないか。優しさであったり、相手の立場に立って考えることであったり、自分のできることに全力を尽くすことであったり、そういう人が良い仕事ができるんだと思いますね」——ロジックより先に、ハートを置く。あきじさんが辿り着いた確信。
〈自分のやりたいことが自由にできること〉
「ウェルビーイングの要素ってたくさんあると思いますが、『自分のやりたいことが自由にできる』ということが、人の幸せにつながる気がしています」——福祉課で感じた、困っている人が喜ぶ瞬間の手応えが、ここに帰着する。「人に喜ばれるのが好きだから」という動機は、そのまま町の幸せの定義になっている。
■コア(根底にある思い・願い)
父親に気に入られようと、
子供の頃から人の真意を読んできた。
一番苦手な人が基準だったから、
世の中の人はみんな良い人に見える。
99%のルールに慣れた目は、
残り1%の余白を探し当てる。
「決められたことの余白につながり、人を喜ばせたい。」
その一文を、あきじさんは愛している。
困っている人に手が届く、
その喜びが、仕事の燃料だ。
ルールは壁じゃない。
余白のある地図だ。
↓
一言でまとめると:
「決められたことの内側に、余白はある。その余白で、人を喜ばせてきた人」
■課題(まだ見ぬ壁/乗り越えるべき問い)
■構造化から見えてくる人物像(ANOMI's Insight)
佐野秋次郎さんという人:「自然の成り行きで、ちゃんと大事な場所にいる人」
1、「一番苦手な人が、最高の師匠だった」:「世の中で一番苦手だったのが父親」と言いながら、あきじさんは笑っている。その経験から「気に入られるにはどうしたらいいんだろう?」という問いが生まれ、「一番苦手な人が基準だったから、世の中の人はみんな良い人に見える」という境地に至った。ハードな原点が、そのまま最大の武器になっている。理屈ではなく、体で覚えた人間観だ。
2、「弾力規定を、愛している」:「うまく利用しますよね(笑)」という一言の温度が面白い。ルールを憎んでいるわけでも、無視しているわけでもない。ルールの精神を誰より深く理解しているからこそ、余白が見える。「できないってルールで決まっていることはやってはいけない」と言い切る一方で、グレーゾーンを怖がらない。この両立が、あきじさんの仕事の核心だ。
3、「謝るのが、得意です」:「私は謝るのが得意ですから、堂々と謝っています(笑)」——この一言が、あきじさんの全部を表している気がする。行政の窓口で「謝ることが得意」と言える公務員は、そうはいない。相手の伝えたいことを受け止め、「どこで怒られているのか」をきちんと理解して、はじめて謝れる。それは自我を守るためでも事務的な処理でもなく、ただ目の前の人に向き合っているから出てくる動作だ。堂々と謝れる人は、堂々と喜ばせることもできる。
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- ✦【呼び名】あきじさん
- ✦決められたルールのなかでも、できることって、じつはたくさんあるんですよ。
- ✦
- ✦■背景(いまの活動・生き方にいたった経緯)
- ✦- 1970年、葉山・上山口生まれ。材木屋「六合木材」の息子、5人兄弟の次男。「職場が家」の環境で、厳格な父親の存在が圧倒的に大きかった。
- ✦- 上山口小→葉山中→逗子高→駒沢大学法学部へ。5年在学中、就職活動にはほぼ無関心。草野球に熱中し、地域リーグで強豪だった役場チームと縁がつながる。
- ✦- 役場の先輩から「役場を受けろよ」と声をかけられ、叔父が守屋大光町長の選挙対策本部長を務めていたこともあり、自然な流れで1994年、葉山町役場に入庁。
- ✦- 財政課(6年)・県教育委員会出向(2年)・学校教育課(3年)・都市計画課(10年半)・福祉課(3年半)と主要部署を歴任。都市計画課在籍中に労働組合の幹部として、圧倒的な情報量で交渉に臨む経験を積む。
- ✦- 2015年頃、福祉課で「地域福祉を盛り上げる」ことに夢中になり、大胆な施策を実行。
- ✦- 2019年、政策課長に就任。第五次総合計画の策定を担い、「自分らしく、つながるまち」を葉山の将来像として掲げる。2025年、福祉部長に就任。
- ✦
- ✦■目的(活動を通じて実現したいこと・実態として何をやっているか?)
- ✦**「やりたい」が叶うよう、ルールの余白を耕している人。**
- ✦
- ✦- 法律・条例・弾力規定を熟知し、「できる」を探し出して道をつくる。
- ✦- 困っている人の真意を汲み取り、行政の力を届ける。
- ✦- 人口減少時代を見据え、行政のスリム化と住民の幸せの両立を設計する。
- ✦- 「自分らしく、つながるまち」を、行政の中枢から実現しようとする。
- ✦
- ✦■位置付け(目的に対して具体的にしてきたこと)
- ✦- 財政課にて、法律を学びながら当時の契約システムの問題点を指摘。若手ゆえの「青臭い正義」で他部局と揉めながらも、制度の精緻な理解を身につけた。
- ✦- 都市計画課在籍中、労働組合の幹部として人事・給与交渉に携わる。「圧倒的な情報量で交渉に臨む」スタイルを確立し、ディベート力を実戦で磨く。
- ✦- 福祉課時代、「いこいの家」に予約・登録制度を導入。清掃費を削りエアコン代を捻出、自分で鍵を開けに行くという強引な施策で地域福祉の活動拠点を整備。
- ✦- 政策課長として第五次総合計画を策定。「自分らしく、つながるまち」を町の将来像として文書化し、行政の羅針盤に落とし込む。
- ✦- 地域通貨の導入研究を個人的に推進中。福祉活動への対価・健康増進インセンティブとしての活用構想を温めており、三浦半島経済圏への拡張も視野に入れている。
- ✦- 「はやま里山スクール」に関わり、里山という葉山の原風景を次世代へつなぐ活動を支える。
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- ✦■エッセンス(対話の中で印象的だった言葉や場面)
- ✦〈一番苦手な人が、基準だった〉
- ✦「一番自分が苦手とする人が基準だったから、世の中の人はみんな良い人に見える(笑)」——父親に気に入られるため、相手が何を求めているかを子供の頃から考え続けた。「気に入られるにはどうしたらいいんだろう?」という問いが、あきじさんの対人力の原点だ。苦手な人を基準にしたから、誰とでもやれる。
- ✦
- ✦〈できそうもないを、できるかどうか確かめる〉
- ✦「できそうもないことをできそうもないなんて、誰でも言える」——先輩のこの言葉を受け取り、「やりたいことができるように、ルール的にも説明がつくやり方を見つけていく」という仕事の仕方が生まれた。あきじさんにとって、ルールは壁ではなく地図だ。
- ✦
- ✦〈「公益上必要と認められる場合」を、うまく利用する〉
- ✦「『定めるもののほか、公益上必要と認められる場合は○○することができる』という但し書きがあったりすると、それはうまく利用しますよね(笑)」——笑いながら言うこの一文に、あきじさんのスタンスが凝縮されている。グレーゾーンを知っていて、怖がらない。
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- ✦〈仕事って、人間がやるものだ〉
- ✦「最終的には、仕事って人間がやるものだと思っているんです。人間力の本質はどこかにあるんじゃないか。優しさであったり、相手の立場に立って考えることであったり、自分のできることに全力を尽くすことであったり、そういう人が良い仕事ができるんだと思いますね」——ロジックより先に、ハートを置く。あきじさんが辿り着いた確信。
- ✦
- ✦〈自分のやりたいことが自由にできること〉
- ✦「ウェルビーイングの要素ってたくさんあると思いますが、『自分のやりたいことが自由にできる』ということが、人の幸せにつながる気がしています」——福祉課で感じた、困っている人が喜ぶ瞬間の手応えが、ここに帰着する。「人に喜ばれるのが好きだから」という動機は、そのまま町の幸せの定義になっている。
- ✦
- ✦■コア(根底にある思い・願い)
- ✦父親に気に入られようと、
- ✦子供の頃から人の真意を読んできた。
- ✦一番苦手な人が基準だったから、
- ✦世の中の人はみんな良い人に見える。
- ✦
- ✦99%のルールに慣れた目は、
- ✦残り1%の余白を探し当てる。
- ✦**「決められたことの余白につながり、人を喜ばせたい。」**
- ✦その一文を、あきじさんは愛している。
- ✦
- ✦困っている人に手が届く、
- ✦その喜びが、仕事の燃料だ。
- ✦
- ✦ルールは壁じゃない。
- ✦余白のある地図だ。
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- ✦一言でまとめると:
- ✦
- ✦**「決められたことの内側に、余白はある。その余白で、人を喜ばせてきた人」**
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- ✦■課題(まだ見ぬ壁/乗り越えるべき問い)
- ✦- 人口減少が加速するなかで、行政のスリム化と住民サービスの質をどう両立させるか?
- ✦- 財政の現実(自然減が年300人規模)を、住民や政治家にどう丁寧に伝えるか?「将来のために少し我慢して」と言いにくい構造をどう乗り越えるか?
- ✦- 地域通貨の実装。構想から制度設計・合意形成・運用まで、どう動かすか。三浦半島経済圏への拡張という大きな絵を、小さな一手からどう始めるか?
- ✦- 人間力を、次世代の公務員にどう渡すか?「もう一歩踏み込んでほしい」と感じる部下へのもどかしさを、指導ではなく体験として伝えられるか?
- ✦- 行政という99%のルールの世界に、1%の創造性を持ち続けられる組織文化をどう育てるか?
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- ✦■構造化から見えてくる人物像(ANOMI's Insight)
- ✦佐野秋次郎さんという人:「自然の成り行きで、ちゃんと大事な場所にいる人」
- ✦1、**「一番苦手な人が、最高の師匠だった」**:「世の中で一番苦手だったのが父親」と言いながら、あきじさんは笑っている。その経験から「気に入られるにはどうしたらいいんだろう?」という問いが生まれ、「一番苦手な人が基準だったから、世の中の人はみんな良い人に見える」という境地に至った。ハードな原点が、そのまま最大の武器になっている。理屈ではなく、体で覚えた人間観だ。
- ✦2、**「弾力規定を、愛している」**:「うまく利用しますよね(笑)」という一言の温度が面白い。ルールを憎んでいるわけでも、無視しているわけでもない。ルールの精神を誰より深く理解しているからこそ、余白が見える。「できないってルールで決まっていることはやってはいけない」と言い切る一方で、グレーゾーンを怖がらない。この両立が、あきじさんの仕事の核心だ。
- ✦3、**「謝るのが、得意です」**:「私は謝るのが得意ですから、堂々と謝っています(笑)」——この一言が、あきじさんの全部を表している気がする。行政の窓口で「謝ることが得意」と言える公務員は、そうはいない。相手の伝えたいことを受け止め、「どこで怒られているのか」をきちんと理解して、はじめて謝れる。それは自我を守るためでも事務的な処理でもなく、ただ目の前の人に向き合っているから出てくる動作だ。堂々と謝れる人は、堂々と喜ばせることもできる。
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